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 善徳寺虫干法会


善徳寺で虫干法要が初めて営まれたのが、明治29年であるという。以来、脈々として善徳寺では法要が営まれてきた。

初日が日曜日と重なって、境内はたいへんなにぎわいであった。本堂では導師による講話が営まれ、御殿では寺宝の拝観ができる。本日の目的は、何と行っても「サバズシ」を食することにある。

庫裏から庭越しに、善徳寺に所蔵されている衣装を眺める。そして、悲劇のお姫様、貞子姫の新御殿を拝謁し、寺院の歴史を探訪する。

拝観者は、次々訪れ、案内者の解説に聞き入る。左の写真の正面の掛け軸が親鸞上人の真筆で、竹を使って書いてあるそうだ。右の屏風は、屋島合戦屏風で、太閤秀吉の枕もとにあった屏風だそうだ。この寺院は前田家と関係が深く、この多くの宝物は、ほとんどが、加賀・前田家から贈られたものである。

ところで、この掛け軸は蓮如の真筆だ。チョッと傾がってしまったが、「屏風陰の御名号」として著名である。

物語は、文明年間、蓮如上人が砂子坂に庵を開いた頃、近隣の高利貸の長者の妻が蓮如から「六字名号」を賜ったが亭主に見つかると焼き捨てられると思い屏風の裏に隠し、念仏を唱えていたが、これが亭主に見つかった。みると白紙だったので、何だこれはと焼き捨てようとすると、5歳になる息子が、このような大切なものがどうして見えないのかと言った。はっと気がついて眺めてみると、「南無阿弥陀仏」と書いてあった。

 長者は、蓮如に会い、私のようなものでも成仏できようかと訪ねたところ、「南無阿弥陀仏」と念じれば、誰でも救われると説いたという。それ以来、長者は無二の信者となり、厳冬であっても毎日真っ先に寺に参拝したという。

 

ところで、期待のサバスシだが、中央のおかずの左上に4切れほど鯖の塩漬けが乗っている。味は調味料が無い全くサバそのものの味がする。漬物も、ダイコンの漬物を煮た物で、これは古来からの保存食ある。と思っているうちに、庫裏の台所は瞬く間に参詣者で埋め尽くされてしまった。

 


 虫干法会は、宝物の虫干ということもあり、だいたい7月22日から1週間にわたり一般公開されます。

これは数年前の前のレポートです。